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2025/04/21

『女生徒』/太宰治


AI選書(https://4u.bookcase.jp/)で選ばれたものを読んでみました。
読んでみたものの、太宰ネガティブ節はもっと短編(掌編?)の方が良いです。延々と続くネガティブ節は、そこがいいとはいえ此方まで落ち込んできて途中で止めそうになりましたw

年を取って太宰を読むと、客観的に読んでしまうので、太宰はやはり若いうちに読んでいたほうが同化できて気持ちがいいかも(そして大人になって再読する楽しみ!)。これを読んでいて思うのは、やはり人間に必要なのは鈍感力なんだろうなとしみじみ思った作品。

感情に振り回されすぎると疲れる、ということを知る(分かってくる)と、少しの成長と、感情の衰えを感じざるを得ません(笑)……後者が真実かもですw年をとることの残酷さw

2025/04/19

『人間椅子』/江戸川乱歩


この話のオチは、奥さんの胆力がなかったら途中で震えてしまって、すぐさま警察だよぅ!沙汰な気が……。再読だったはずですが、読み進めていると怖くなっていくそこが面白い(笑)とても丁寧な言葉遣いなのに、行動がイっちゃっているのが多いので、ジャパニーズホラーみたいなじわじわと追い詰めていく感じがいいですね……(怖い)

2023/03/14

『駈込み訴え』/太宰治


まさかのキリスト教。タイトルではわからなくて吃驚。やはり内面描写はピカイチ。人間の悪と善?の揺れ動きの躍動感たるや。読者の結局どっちなんだよ!という不安をそのままに、自分に見切りをつけるユダ。もちろんそんな弟子だけではないのだが…人間は所詮そんなもの。本当に金目当てだったのか(そんなわけがない)。しかし金というものはアクの対価として存在するのも事実なのかもしれない。

2022/12/04

『竹取物語』/作者不詳


久しぶりに再読。中学で最初の方を暗記した懐かしい作品。今回気になったのは姫の罪と、帝の不老不死への執着の無さ、です。後者は、不死さん(富士山)の謂われにしたのはわかりますが、時の権力者がせっかくもらっても無碍にしたのは面白いかもしれません。姫の罪とはいったい何だったのか、作中にヒントはあったのでしょうか。


関連作品

2022/11/22

『煙管』/芥川龍之介


加賀のお殿様の煙管(きせる)のお話。持つべきものは「優秀な人材」オチ。集中という字が集注になっていて、ちょっとかっこいい。お坊さんが煙管をちょろまかすけれど、逆にやられて…という中々ふふっと笑える作品だった。煙草は莨、煙管はフィルターがないので、あのタバコ特有のいやーな臭いがほとんどしないという事実を最近知りました。

2022/09/28

『二銭銅貨』/江戸川乱歩


再読です。短編ながら壮大?なオチに思わず膝を打つお話。乱歩作品で一番好きかもしれません。ウィットに富んでいるという言葉がよく似合う気がします(笑)また読みたいです。

2022/05/17

『トカトントン』/太宰治


マタイ十章、二八、「身を殺して霊魂(たましい)をころし得ぬ者どもを懼(おそる)な、身と霊魂(たましい)とをゲヘナにて滅し得る者をおそれよ」この場合の「懼る」は、「畏敬(いけい)」の意にちかいようです。 『トカトントン』


あらすじ&おすすめポイント
    音がする。トカトントン。頭の中で、音がする。私は敬愛する作家に、この悩みを打ち明けるため手紙をしたためるのだった……。

  • 太宰短編作品。深淵を覗きたい方。トカトントン最高です。

2021/10/12

『ドグラ・マグラ』/夢野久作《感想》「胎児の夢」はだれの夢? 幻魔術から逃れられる日は訪れるのか……??




すなわち、この論文『胎児の夢』の一篇は、吾々の頭脳の記録に残っていない、みごもり時代の吾々の夢の内容を、吾々成人の肉体、及および、精神の到る処に残存し、充満している無量無数の遺跡によって推定するという、最も嶄新ざんしんな学術の芽生えでなければならぬ。 『ドグラ・マグラ』


あらすじ&おすすめポイント
    古時計の音に目を覚ましたわたし。ここは、どこだ。 わたしに壁越しに声をかける少女がいる。そして、二人の博士が「わたし」を呼び起こす……。

  • 推理小説。頭を“チャカポコ”したい人向け。読後はブウウーーーン……とします。

2020/10/10

『秘密』/谷崎潤一郎


ブンゴウメールさんから『ドグラ・マグラ』を購読していまして、そこから月一作品配信の方も登録してみました。
そうして配信されてきたのが、谷崎潤一郎著『秘密』。

まさにこれぞ、平成時代前の男という感じの主人公です。読後は、非常によろしくありませんでしたです、ハイ(笑)こうなって(秘密)からの、こうなる(秘密)話というのが………。まさにそこのところがちょっと意味がわからず(わかりたくない……?)。それが谷崎節の醍醐味なのかも知れませんが、秘密を通して「非常&非情」みたいな作品でした。

いやでも、一周回って現代小説のなろう的主人公のような俺様一番カッコイイ!でもあるので、若者にも意外と刺さるかもしれません。ただ、どこにこの作品を書いた満足があるのか……謎小説で、秘密なんてそんなもの、ハイ次行こう! 人生は止まらないからね!ってことなのでしょうか(汗)

個人的に読後まではおもしろかったのですが、後味の悪い作品だったので、あえておすすめは……しませんw


・追伸
ラジオを聴いていたら、『100分de名著(N○K)』で谷崎潤一郎・短編特集をやるみたいです。その場で少し谷崎作品の紹介をしていたのですが、どうやら谷崎先生は「そういう」作風の方のようで……。

もしかすると初谷崎作品だっただけに、何作か読んだら癖になったり、新しい扉が開いてしまう予感が……(気になってきました……w)


ブンゴウメール(現在:有料)



2020/02/13

『グスコーブドリの伝記』/宮沢賢治《感想》日照りの悪い毎日のおかげで、食べるものも少なく、家も家族も失った。



そしてその次の日、イーハトーヴの人たちは、青ぞらが緑いろに濁り、日や月が銅(あかがねいろ)になったのを見ました。 『グスコーブドリの伝記』


あらすじ

日照りの悪い毎日のおかげで、食べるものも少なく、家も家族も失った。 ブドリはそれでも生きていかなくてはならない。 彼は仕事を探しに自分の土地を離れ、生活する場所をを求めるのだった……。

おすすめポイント

伝記、ある男の一生。短編。


2019/11/16

『春と修羅(第一集)』/宮沢賢治




わたくしのすべてのさいわいをかけてねがう 「春と修羅(第一集)永訣の朝」


どこかの誰か曰く、これは詩ではない、と聞いたことがあります。
確かに本人も「心象スケッチ」と言っているので読んでみると詩というよりは、シュルレアリスムの言う、自動手記みたいな感じの印象が強いかもしれません。
もちろんそれよりかは意味がわかりますが、直感的な作風がそのような感じです。

教科書に載っていた「永訣の朝」はこの中(第一集)に収録されていました。
さいごの一行がとても好きです。
どうしようもない悲しみの嘆きが、しかし、運命(さだめ)を受け入れているのがわかる文章に光を見いだします。
もちろん内実「修羅」だとは思いますが……。
修羅にならないように必至に生と死を悟ろうとする宮沢賢治の願いといいますか……。

そこでタイトルが気になります。 なぜ、春なのか。
修羅になる賢治の心によりそうのは「ひとわんの雪」なのに、「春」なのはどうしてなのでしょうか。
そこでふと思い出したのは某アニメ『フルーツバスケット』で印象に残る台詞「雪は溶けたら春になる」というフレーズです。
このタイトルの「春」とはそういう意味も込めてつけてあるのかもしれません……??

二集も続けて読んだのですが……一集の賢治節が消えてしまっています(※個人の感想です)。
急いで作ったのか、はたまた誰かを意識したのか……はわかりませんが、忙しい方はまずは一集を読むのをおすすめします。

一集は宮沢賢治の世界観に触れることができて読んでいてとても楽しいです。


なにもかもみんなたよりなく
なにもかもみんなあてにならない
これらげんしやうのせかいのなかで 「春と修羅(第一集)過去情炎」

2018/04/07

『ひかりの素足』/宮沢賢治《感想》「銀河鉄道の夜」の仏教版? 遭難した雪山で兄弟が見たものは……。




その人ははだしでした。まるで貝殻のように白くひかる大きなすあしでした。 ひかりの素足


あらすじ

一郎と弟の楢夫は、雪山で遭難する。
遭難した二人が見たものは、同じ年頃の子供たちが異形のものに追い立てられ、歩く行列だった……。





2017/12/01

『花火』/太宰治《感想》短いながらも太宰の闇が投影されている作品。



作者はただ、次のような一少女の不思議な言葉を、読者にお伝えしたかったのである。 『花火』

あらすじ

兄は放蕩息子だった。妹に毎度金品をせびり、父の絵画を売り払う。兄の横柄な態度はどんどん悪化していき、ある夜、酔ったまま金の無心のために妹に電話をかけ……。

おすすめポイント

放蕩兄貴のサスペンスです。作者の「不思議な言葉」で、落ち込みたい人向け。短編ですが、太宰節が炸裂しています。




2017/11/23

『藪の中』/芥川龍之介


短編です。
この作品は簡単に言うと、「検非違使が様々な人の供述を聞いて回る話」なのですが、何度読んでも答えが出ないのでよく読みます。

簡単に読めてしまうのに、考えれば考えるほど答えがでてこない作品。
おススメです。

一体だれが本当のことを言っているのでしょうか??