2020/10/10

『秘密』/谷崎潤一郎


ブンゴウメールさんから『ドグラ・マグラ』を購読していまして、そこから月一作品配信の方も登録してみました。
そうして配信されてきたのが、谷崎潤一郎著『秘密』。

まさにこれぞ、平成時代前の男という感じの主人公です。読後は、非常によろしくありませんでしたです、ハイ(笑)こうなって(秘密)からの、こうなる(秘密)話というのが………。まさにそこのところがちょっと意味がわからず(わかりたくない……?)。それが谷崎節の醍醐味なのかも知れませんが、秘密を通して「非常&非情」みたいな作品でした。

いやでも、一周回って現代小説のなろう的主人公のような俺様一番カッコイイ!でもあるので、若者にも意外と刺さるかもしれません。ただ、どこにこの作品を書いた満足があるのか……謎小説で、秘密なんてそんなもの、ハイ次行こう! 人生は止まらないからね!ってことなのでしょうか(汗)

個人的に読後まではおもしろかったのですが、後味の悪い作品だったので、あえておすすめは……しませんw


・追伸
ラジオを聴いていたら、『100分de名著(N○K)』で谷崎潤一郎・短編特集をやるみたいです。その場で少し谷崎作品の紹介をしていたのですが、どうやら谷崎先生は「そういう」作風の方のようで……。

もしかすると初谷崎作品だっただけに、何作か読んだら癖になったり、新しい扉が開いてしまう予感が……(気になってきました……w)


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