恐れているのは孤独そのものではない。 みんなの輪から外れている自分を、みんなに見られるのが嫌なのだ。 ~(略)~ 寂しさよりも、そうした恥ずかしさの方が、未熟な心を傷付ける。
『青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない(第二巻)』 (110頁)
あらすじ&おすすめポイント
梓川咲太が目覚めると、その日は過ぎたはずの「昨日」だった。 昨日を繰り返していることに気づいているのは自分だけ。 友人の理央に相談し、原因となる「ラプラスの悪魔」をさがす咲太だったが……。2巻目。後輩ちゃんの思春期症候群のお話。
感想
2巻目読みました。内容はアニメで見ているのでサクサクと読んでいます。
原作にかなり忠実に作ってあるので、アニメスタッフの愛があったアニメだったんだなと思った次第です。
(サクラ荘は……なかなかの反響でした…完走していませんが……白目)
引用文、勉強になりました。
1巻を読んで、「孤立」がどういう方向にいくのか気になっていたところ、「恥ずかしい」と来ました。
重きを置くのは、孤独よりも「恥」だということで驚きました。
恥ずかしながら?!、学生時代に「こういう恥の概念」を感じない自分には目からうろこでした。
この「恥」の想像はできます……か?
自分自身、どちらかというと考え方が咲太くんに近いので、なんとなくしか掴めないのですが……、
みんなと足並みそろえなくてはならず、そして、出る杭は仲間ではない。
また、へこんだ杭は仲間ではない。
という感じであっていますでしょうか……??
結局、後輩ちゃんはその「恥」を克服するのですが、あれはもう、克服というか、「杭」になってしまったがための脱落というか……。
あとは、「杭」を探している人もいますから、言いかたは哀しいですが、生贄を求めている人間にターゲットにされたらお終いですね……。
作者の言う、「未熟な心」というのがおそらくネックで、 大人になっていくにつれてパーソナルスペースを徐々に広げていく過程で、スマホのせいでお互い離れていくことができなくなっているのかもしれません。
道具は上手に使わないといけないのですが、むづかしいですね……。
後輩ちゃんが咲太くんを好きになっちゃう~からの終盤はいい終わり方でした。
咲太くんのゆるぎない麻衣さんに対する意思の好感度が高くて、この作品は安心して読めます。
次は、3巻の理央ちゃん編です。読みます。