先を読む頭脳(新潮文庫)
著者:羽生善治、松原仁、伊藤毅志
発行: 2009年3月8日
出版:新潮文庫
人間には生理学的な作業記憶容量の限界があることを示唆しています。
~(略)~
そのために人間は「大局観」という直感的知識を磨いているのだと考えられます。 (180頁)
あらすじ&オススメポイント
棋士・羽生さんの語るお話に、人工知能・認知科学が専門の松原さん、伊藤さんの二人が「解説を入れる」という、対談形式ではないそれぞれの視点から<将棋>をみる面白い一冊。作品キーワード
将棋/人工知能/人間の脳のしくみ感想とネタバレ
一手二手三手……と「読み」の力を付けた人間の「脳」が改めて精緻で難解だということを実感した本でした。今まで培ってきた知識と経験、これから起こるだろう予測の「流れ」を掴んで判断する能力で一手(読み)を打ってきたわけですが、これすらもコンピューター(AI)ができるようになると、果てはどうなっていくのでしょうか。
逆にAIに予測させることによって人間の「読み」の力が失われていくのか。
期待通りにAIと人間の力が合わさることにより、我々の「生存率」が上がっていくのでしょうか……。??
今後来るべき「シンギュラリティ」でどう変わっていくか怖いようで楽しみです。