2017/10/31

『ビッグバン宇宙論は根幹が間違っていた』/コンノケンイチ


1 宇宙とは「全体を占める空間」である。
2 空間とは、確たる「物質体」である。
3 宇宙の万物は、空間の物性に完璧に「同化」されている。
p211

とても挑発的なタイトルなので、反応にちょっとこまる本です。
ですが、個人的には、本書のタイトルであるビッグバン宇宙論が間違っているかどうかは別として(文系人間なもので…判断つきません…汗)、

上の引用個所の、

「第四章 空間は万物を産み出す母体物質だった」
「第五章 無限の空間を具体的に語る」

の二つの宇宙構造の章はとても面白かったです。
宇宙という言葉にしろ、英語のスペースにしろ、“空間”のことで、実はこの“空間”は我々が認識できない物質で満たされている。それが、「宇宙」なんだといわれてしっくりきました。

それにしても、昔の人の感性?霊感?想像力?というのは恐ろしいですよね……。実際宇宙を見たわけではないのに、それを感覚的に理解する能力というのはどういうことなのでしょうか??
最近は太極印が世界のすべてなのではないのかとか思えてきて、答えがもうそこに出ているような気がしています。

文庫版あとがきにおける、この著者の般若心経の解釈も読んでいくと、宗教的な内面のことだけではなくて、今現実で生きている自分たちの宇宙の理のことを書いてあるように見えます(仏教は現実主義ですから当たり前かもですが、汗)

2017/10/28

『演劇入門』/平田オリザ

(2018年2月28日:更新)



あらすじとおすすめポイント

1998年10月20日発行。戯曲を書くにあたっての考え方や演出表現の方法が書いてあります。



●『演劇入門』/平田オリザの感想

2017/10/15

『磯部磯兵衛(全33話)』/短編アニメ

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原作:仲間りょう
監督:まんきゅう
制作:ギャザリング

キャスト:
磯部磯兵衛(CV.山下大輝)
中島襄(CV.村瀬歩)
母上(CV.たかはし智秋)


●あらすじ
江戸時代を舞台に磯部磯兵衛が贈る、まったりのんびりボケアニメ。


他アニメの合間に放送されていたのがこのアニメ『磯部磯兵衛物語』です。
自分は『NARUTO』の時に見たのですが、NARUTOのシリアスさに反比例して、じわじわくる笑いが忘れられませんでした。

系列は『ギャグマンガ日和』です。
短編アニメなのに、強烈な存在感があって繰り返し見たくなる類のアニメです。

ふっと息抜きをしたいときに是非。

2017/10/05

『18if(全13話)』/アニメ

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原作:モブキャスト
監督:各話監督制
音楽:阿部隆大
制作:GONZO

キャスト:
月城遥人(CV.島﨑信長)
神崎カツミ(CV.子安武人)
リリィ(CV.名塚佳織)


●あらすじ
夢には魔女が棲む。しかし、その魔女は夢を見続けている「眠り姫症候群」の女性たちだった。月城遥人はその魔女たちを目覚めさせるため、神崎教授やリリィという女の子と一緒に、彼女たち魔女と接触を試みるが……。


はっきりいって、このアニメはおススメできる作品ではありません(汗)。
かなり人を選ぶ作品です。かくいう自分も、おもしろくて毎週楽しみにして見ていたわけでもなく、一話を見てなんだかよく分からないうちに視聴者になっていて完走していました。ある意味おもしろくて見ていたとは思います。が、いろんなことが謎多きアニメでした。

OPは米良さん(!)、歌詞が岩里さん。
かなり中毒性の高い曲です。

内容は、ほぼ一話完結のおはなし。
作画?なにそれおいしいの?から始まり、ストーリーもあやふやで、でも、なんだか見ていて心地いい~みたいな陶酔感?を得てしまうような変なアニメでした(まさか……意図していたとか)。

個人的には、アニメには現実世界で表現できないような映像作品を見せて欲しいなあという思いがあるので、その点このアニメはその願望をはるかに超えていました。ホントそこが一番おもしろいです。作画は一話目にしてログアウトして、帰ってくることは稀だったので、作画重視の方は要注意です。

声優さんは主人公周りの三人が安定しているので安心して見られます。
EDはそれぞれのヒロインが歌ったりで毎回変わります。

最終話のお説教くさいAパートはちょっと中弛みを感じましたが、ラストのどんでん返し?で驚きをもらったのでとても満足できてよいアニメでした。(※個人の感想です)

『鍵の掛かった男』/有栖川有栖

●あらすじ
大阪のホテルで男が死んだ。晩年の余生をホテルで過ごしていたその男の死は、自殺なのかそれとも他殺なのか。有栖川有栖は、女性作家に頼まれて真相を探るべくそのホテルへと出かけるのだが……。


久しぶりに有栖川作品を読みました。
そういえばついこの間、この火村シリーズがテレビドラマ化していました。ドラマは見ない性分なので、どのくらい反響があったのでしょうか。最近は自分がはまっていた作品が話題になっているので懐かしさを感じてちょっと年を取ったなと思いました。

鍵の掛かったおじいさんの謎が、じわじわと明るみになってくるのは読んでいて面白かったです。
あと、最初にフフッと笑ったところがまさかの伏線になっていました。

2017/10/04

『現代語訳・徒然草』/吉田兼好(佐藤春夫:訳)《感想》「破き捨てるつもりのものだから、人が見るはずもあるまい」な昔のエッセイ。



言いつづけてくると、すべて、源氏物語や枕草子などで陳腐になってはいるけれど、同じことだから言い出さないという気にもならない。
思うところは言ってしまわないと気もちが悪いから、筆にまかせた。
つまらぬ遊びごとで破き捨てるつもりのものだから、人が見るはずもあるまい。
(徒然草 一九)



あらすじ&オススメポイント

言わずと知れた鎌倉時代に生きた人の、(破き捨てるつもりの)エッセイ。

作品キーワード

鎌倉時代/随筆/エッセイ/





2017/10/03

『信長の忍び~伊勢・金ヶ崎篇~(第二期・全26話)』/短編アニメ

泥沼Break Down/花の影 (TVアニメ「信長の忍び」盤) (CD+DVD)
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原作:重野なおき
監督:大地丙太郎
音楽:増田俊郎
制作会社:トムス・エンタテインメント

キャスト
千鳥(CV.水瀬 いのり)
織田信長(CV. 羽多野 渉)


●あらすじ
信長の忍びである千鳥を主人公にした5分アニメ。


二期です。安定の大地監督なので、楽しく視聴できます。
三期はあるのでしょうか??
キャラデザが丸っこくておっさん、おじさん、おじいさん、みんなかわいくてほっこりします。

歴史も学べて笑えていい作品だと思います。

2017/10/02

『一瞬と永遠と』/萩尾望都

●あらすじ
漫画家、萩尾望都さんのエッセイ集。


80年代中心のエッセイやら、ちょっと昔の本の解説などが書かれています。

最近、『ポーの一族』の続編や先生の別名義の小説が出たりして話題ですね。
自分が萩尾さんを知って初めて読んだのは『トーマの心臓』ですが、実は一回目読んだときは理解できなくて(汗)、作品をきちんと読んだといえば、『残酷な神が支配する』になります。この作品の立ち位置(萩尾作品での人気)がどこにあるのかわかりませんが、先生の作品では一番好きなお話です。

この本に載っている解説の『ブッダ』は、最終巻に載っています。



文庫版は先生の絵です。

2017/10/01

『ブッダ(潮ビジュアル文庫版 全12巻)』/手塚治虫《感想》「この世のものはみんなひとつにつながっているからだよ」だから我々は日々、悟りを得ようと物を考えるのかもしれない。




どんな仕事をしていようと/どういう身分であろうと
悟ることができるのだ

いつもつぎのことを考えなさい
いま自分は何をしているのか/自分のしていることは/自分にとって大事なことなのか

人にとって大事なことなのか/そして大勢の人にとって大事なことなのか!
国じゅうの人にとってだいじなことなのか/世界の人にとって大事なことなのか

この自然にとって/あらゆる生きものにとって/大事なことなのかよく考えなさい

そして
もしそうでないと思ったらやめるがよい

なぜならこの世のものは
みんなひとつにつながっているからだよ 『ブッダ(7巻:216P)』

あらすじ&おすすめポイント
    シャカ族の王子として生まれたシッダルタは体が弱かった。幼い彼は、臥せりながら周りにあふれる苦しみについて深く考えるようになる。そして、「苦しみ」から解放された「生」について追究しようと王子という責務を捨ててまで国を出ていくのであった……。

  • 仏教の入門書に。ブッダの伝記風マンガ。