『現代語訳・徒然草』/吉田兼好作・佐藤春夫訳

現代語訳・徒然草 (河出文庫)

著者:吉田兼好
訳者:佐藤春夫
発行:2004年04月07日
出版:河出書房新社

言いつづけてくると、すべて、源氏物語や枕草子などで陳腐になってはいるけれど、同じことだから言い出さないという気にもならない。
思うところは言ってしまわないと気もちが悪いから、筆にまかせた。
つまらぬ遊びごとで破き捨てるつもりのものだから、人が見るはずもあるまい。
(徒然草 一九)

あらすじとおすすめポイント

言わずと知れた鎌倉時代に生きた人の、(破き捨てるつもりの)エッセイ。




感想

人が見るはずもあるまい。 という本人の意思とはうらはらに、八百年のあいだにどれだけの人がこの著書を読んでいるのだろう……という部分が個人的に読んでしまって申し訳ないと思いつつも皮肉めいていて面白いので引用してみました。

なにぶん古典の分類なので、読む前から肩ひじ張ってしまいますが、実は読んでいくと現代人と同じような暮らしぶりで生きていたのだなと思うことも多く、原文ではなく「訳文」なのでとても読みやすいです。

そして、吉田兼好の人生観が端々にあるので、全てを共感することはできなくても、今を生きづらいな、とちょっと思ったときにああ、こういう風な考え方があるのだなと生きるポイントが書いてあります。

ネットで有名なのは、一一六の「名前の付け方」のお話だと思います。
自分はこれを知ったときに、吉田兼好(徒然草)の存在がただの教科書での暗記必修科目ではなくなりました。

そんな昔から同じようなことが繰り返されているのか?!と、目が覚めたように思います。
ネットでよく見る、古代エジプト人のボヤキと同じなのですね……。









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吉田 兼好
河出書房新社
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