2022/07/07

『禁断の惑星』/映画《感想》進みすぎる文明の果てをみるか。「禁断」のその向こうへ……。

あらすじ&おすすめポイント
    博士とその娘だけが生存する惑星に到着した捜索隊。彼らがその惑星で見たものは……。

  • SF映画。禁断の「恋」ではないですw

感想とネタバレ

タイトルが思っていた作品のイメージと違っていましたが、面白かったです。
(冒頭部分とパッケージからから、異星人のお姉さんとの禁断の恋なのかなと思って見ていましたw)

fobbidonを直訳すると『消滅・消えた・消え去った』。作品を見た後だと、今はなきあの惑星、みたいなかんじでしょうか。

ただ、抗えない人類の未来を考えると「禁断」という日本語訳がしっくりきます。この禁断という、日本語。感慨深いです……。

ネタバレすると、イデオン発動編に近い感じです。
近いというか、作中のイドは=イデ?
気になることは、集合知というのは破滅に向かうことしかできないのでしょうか。(群集心理)

人はマイナスな思考の方が強く残るので、心を強く保っていないとプラスにはならない……「楽観は意思」。というアランの言葉を思い出し、元気玉は意思なんだなあと思うわけですが……。
個人の意思を集団に預けることになると、負のエネルギーが増大してしまうのも仕方の無いことなのかも知れません。

興味深かったシーンは、西洋人の悪にたいして「法」と「宗教」で戦うという考えがあるということでしょうか……。
個人的には、法も遵守して、神も信仰しあたかも善人なのに悪意に満ちている人間を知っているだけに首をかしげざるを得ません(汗)
とはいえ、この作品自体も「悪意」はそれでは勝てないと言っているようなので、それを西洋人同志に言いたいのかもわかりません。悪は詭弁を使うので気をつけなくてはいけないと。

SF映画は色んなことを考える要素が多くて面白いです。
SF世界に到達(突入)している今ですが、もしかすると我々が「SF映画」をみる最後の世代になるのかもしれないと思うと感慨深いです(そして古典へ……)